『アンビエント・ファインダビリティ』―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅 Peter Morville (著), 浅野 紀予 (訳)

アンビエント・ファインダビリティ ―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅

アンビエント・ファインダビリティ ―ウェブ、検索、そしてコミュニケーションをめぐる旅

「ファインダビリティとは、情報の「発見のしやすさ」や「識別しやすさ」のこと。どんな有益な情報があっても、それを欲しがっている人が見つけられなければ存在していないことと同じで、何の意味もありません。」
本書は2006年の発売で、動きのはやいインターネットの書籍では古いものに属しますが、冒頭の言葉はますます重要になってきており、「ファインダビリティ」が重視される時代になっていると感じます。
著者はPeter Morville氏。例によってレトリカルな表現が多く、お世辞にも読みやすいとは言えません。ただその独特の視点には他の追随を許さぬものがあり、何が一体問題なのかを自問自答することを促してくれます。
副題に旅とあるように、ものを見つけるという行為をWebの世界を飛び出して、バーチャルな旅をしているかのように様々なトピックから示唆しています。それは検索という範疇を超えて、存在や意味の根源を見つめざるを得ず、哲学的ですらあります。
独特の文体に体を預けて「ファインダビリティ」の海に漂ってみるのも一興かと思います。