『日用品の文化誌』柏木 博 (著)

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
お正月はあまり外出せず録りためたビデオを観たり、読書三昧の日々を過ごしました。新刊ではなく90年代に出版されたものを何冊か読んだのですが、その中の1冊が本書です。
紙コップ、電灯、スーツ、寒暖計、ラジオ、写真など、いまや私たちの身の回りにあって当たり前のモノやメディアがどのように生まれてきて、人々に受容されてきたのかを、様々なエピソードを交えて紹介されています。
その中で特に興味深かったのは、新しいモノは発明者の意図通り受け入れられることはほとんどなく、いつの時代にあっても偏見や思い込みによる逸脱した使われ方があり、絶賛するか拒否するかという極端な反応があるという点です。
また、モノによって私たちの思考パターンがいかに変化するのかということも、具体的な日用品の歴史から導き出されています。むしろモノによる人間の意識の変化が最も重要な点かも知れません。
このブログのタイトルに相応しい一冊であろうと感じました。

日用品の文化誌 (岩波新書)

日用品の文化誌 (岩波新書)