『ソーシャルメディア進化論』/武田隆 (著)

ソーシャルメディア進化論

ソーシャルメディア進化論

 久々に右脳と左脳の両方を刺激される面白い本を読みました。著者の武田隆さんは、ソーシャルメディアを活用した「企業コミュニティ」収益化の支援を十数年続けてこられたベンチャー経営者です。
 新しいことにチャレンジされる姿が、様々なエピソードとともに伝わってきます。一種独特の不思議な読後感を持ちました。
 特に広告・マーケティングやリサーチについての専門性が高く、かなり深い内容ですが、それが「ソーシャルメディア」という本書のテーマでITとうまく統合されていること、現在主流となっている個別のソーシャルネットワークサービスの分析に驚きました。逆に言えば、プロには素晴らしい啓蒙書になるでしょうが、ここまでのマーケティング専門領域の前提知識をある程度必要とする本書の真意がどこまで、一般読者に理解されるのかという心配すらあります。
 不肖もWeb制作に長くかかわり、さらに何故か成り行きで、グループインタビューのモデレータまで経験するなどリサーチの世界にも関与しましたので、武田さんの主張も実感としてわかる部分が多くありました。ソーシャルメディアを活用した試みである「企業コミュニティ」の構築・運営には大変興味を持ち、「そうか、このような方向があるのか」と思わず声を出して呟いてしまいました。
 本書は、ぜひ企業の経営にかかわるマネジメント層の方々にお勧めしたいと思います。今後の企業ソーシャルメディア活用には必読の書となるでしょう。